10.292016
紹介会社や検索サイトを使うのはありなのか?税理士の探し方
皆さんは税理士はどのように探した方がよいかご存知でしょうか。税理士の探し方は様々ですが、それぞれのポイントを解説したいと思います。
Contents
1.知人の紹介
もし、税理士からサービスを受けている知人等がいて、その知人が税理士を高く評価しているなら、紹介してもらうのが一番良いと思います。
やはりホームページでいくら宣伝文句が書かれていても、それは実際にサービスを受けた人の声に勝るものではありません。
一点注意していただきたいのが、あなたが受けようとしているサービスがその税理士の専門領域に合致するかです。税務も幅が広いので税理士はそれぞれの専門領域を持って専門性を深めていっています。相続で良いサービスをする税理士であっても、創業初期の法人に良いサービスができるかはわかりませんので、その点は注意してください。
2.税理士紹介会社
Google検索で、「地名+税理士」などで検索すると必ずと言っていいほど、リスティング広告で上位に税理士紹介会社が出てきます。私は、紹介会社は積極的に使いたいとは思いません。理由は以下のとおり、お客様・税理士側共にメリットよりもデメリットが大きいからです。
(1)税理士紹介会社のビジネスモデル
ビジネスモデルはシンプルで、転職エージェントによく似ています。
転職エージェントは、求人をしている会社と転職希望者をつなぎ、採用が決まると、会社からその人の年収の30-40%を手数料でもらいます。
一方、税理士紹介会社は、顧客先を探している税理士事務所と税理士を探している個人・法人をつなぎ、顧問契約が決まると、税理士事務所から顧問料の50%程度を手数料でもらいます。
(2)依頼側の紹介会社を使うメリット・デメリット
税理士紹介会社を使うお客様のメリット・デメリットをご紹介します。
メリット:いくつかの税理士の中から選べる
紹介会社の担当者にお願いすれば、いくつか税理士の候補を上げてくれるので税理士を選ぶことができます。税理士事務所のホームページをひとつひとつ調べるよりも手間がかかりません。
デメリット①:自分に合う税理士とは限らない
転職エージェントと同じなのですが、100%依頼する側のことを考えて紹介するわけではありません。
紹介会社の税理士向けのプランは松竹梅があり、手数料をたくさん払ってくれる税理士を優先的に紹介をします。また、契約が成立すればするほど手数料が稼げる仕組みになっていますので、お客様にあった税理士をじっくりゆっくり探すというインセンティブが紹介会社にはありません。
デメリット②:税理士事務所の利益が少ないため、時間を割いてもらえない可能性がある
紹介会社は、相場としては、1年目の顧問料の50-75%+固定料を税理士に請求しています。税理士の実質の売上は半分以下ということになります。
基本的に税理士は多くの報酬をもらった顧客に優先的にサービスをするので(しないとおっしゃる方もいますがどうしてもそうなる傾向にあります)、報酬に見合ったサービスを受けられない可能性があります。
(2)税理士側の紹介会社を使うメリット・デメリット
メリット:ネットリテラシーがなくても、ネット経由の新規顧客先を探せる
税理士を探す時に知っておきたい!事務所ごとの特徴や違いは何かで紹介したように、伝統事務所などは大量のスタッフを抱えており、新規顧客の獲得を続けていかなければ、事務所の経営がなりたちません。
一方で、人づての紹介にも限界があり、かつ、ネットマーケティングに対応できていないところもまだ多いの現状です。インターネット経由で税理事務所を探す層の割合は増えているため、税理士事務所は紹介会社を使うことにより、ネットリテラシーなしにインターネット経由で税理事務所を探す層を取り込むことができます。
デメリット:手数料が高額でサービスの質を落とす
上述のとおり、1年目の顧問料の50-75%+固定料を紹介会社から請求されます。税理士の実質売上は半分以下になりますので、手数料は相当高額と言えます。実質売上が低いということは、それだけ数をこなさなければならず、一件にかける時間が限られてきますので、サービスの質が落ちて事務所の評判が下がる可能性もあります。
3.税理士事務所を検索
「地名+税理士」、「会社設立+税理士」「相続+地名+税理士」などと検索すると、税理事務所のホームページも出てくると思います。
ホームページは外部に委託しなければ、年間2万円もかからず運営できてしまいますので、特に新規に設立したばかりの税理士事務所は力を入れています。
依頼する側のメリットとしては、ホームページの情報が充実していれば、自分に合っているかが事前に見極められるという点です。デメリットは、検索して探すのに時間がかかるとうことと、税理士側としてもなかなか個性や独自の強みがはっきりと出せないため、みんな同じように見えてしまい、結局は会ってみないわからないということです。
なお、面談前には、後悔したくない方へ!税理士との顧問契約前に必ず確認しておきたいことなどをご参考にしてください。
4.Webサービス経由
最近はクラウド会計や士業にオンラインで相談できるWebサービスなどが普及して起きており、そのサービスの中で税理士紹介もセットで行なっています。税理士事務所の手数料はほとんど無料のようなので、3.であげたいくつかのデメリットはありません。ただし、「Webサービス経由で税理士を知る」→「その税理士のHPで良さそうか確認する」→「良さそうなら面談をする」という流れになると思いますので、税理士側はHPを充実させていないと、顧問契約成立まで行くのはなかなか難しいかもしれません。
5.ダイレクトメール経由など
他にも以下のようなものがあります。
(1)ダイレクトメール
税理士側で新規法人リストにダイレクトメールを送ることがあります。法人登記をされると色々なダイレクトメールが送られてくると思いますが、その中に税理士事務所からのものもあると思います。
(2)税理士検索サイト
日本税理士会連合会が運営している税理士情報検索サイトというものがあります。(特に不要でしょうが)依頼する税理士が税理士登録されているかを確認できます。
(3)その他
昔は、事務所の看板を見て電話する、タウンページで調べて電話する、といったことが行われていたそうですが、おそらく今はほぼおこなわれていないと思います。
6.まとめ
税理士の探し方をご紹介しました。まずは知人で紹介してくれる人がいないかを探しましょう。若い税理士はホームページ作りに力を入れていますので、ある程度探すことに時間を使える方は自分にあった税理士をじっくり探すもオススメです。税理士紹介会社はデメリットが大きいためオススメしません。
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